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バッテリーマネジメントシステム(BMS)の基本役割:EVの頭脳と守護神
バッテリーマネジメントシステム(BMS)は、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の心臓部であるリチウムイオンバッテリーパックを管理するための電子制御ユニットです。その役割は単にバッテリーの状態を監視するだけでなく、安全性の確保、性能の最大化、寿命の延長という3つの重要な使命を果たします。
BMSは、バッテリー内の各個電池(セル)の電圧、電流、温度を常時、精密に計測します。これらのデータに基づいて、全てのセルが均等に充電されるセルバランシングを行い、バッテリー本来の容量を引き出します。また、過充電や過放電、過熱といった危険な状態を検知すると、システムを遮断したり、出力を制限したりして、バッテリーの発火や爆発、劣化を防ぎます。
さらに、残容量(SOC)やバッテリーの健康状態(SOH)を計算し、ドライバーに正確な航続可能距離を表示する情報の基盤もBMSが担っています。まさにBMSは、高性能でありながら取り扱いがデリケートなリチウムイオンバッテリーを安全に、かつ最大限に活用するために不可欠な「頭脳」なのです。
FAQ
Q: BMSが故障するとどうなりますか?A: バッテリーの状態が監視できなくなり、危険な状態になっても保護機能が働かず、発火のリスクが高まります。また、車両が走行不能になるか、非常に限られた性能(リンプホームモード)でしか動かなくなる可能性が高いです。
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